このSSは

2007年7月のティキ・ミックオンリーに無料配布本として作成したお話の続編の続編です。



内容は今年(2007年)の5月から6月にかけてWJで連載された
ティキがアレンにノアを消されてしまったシーンがネタになっています。


月2回ペースの連載形式になりますので それでもOKと言う方は どうぞv



ついでにクロス・マリアン と ティキ・ミックの
ほんのチョットだけ(笑)大人向け小説になっています。
 


なので 18歳未満の方は 読まないでくださいねv


























続々 気まぐれな神

                                by SERUN


そんな事はないと

あるわけ無いんだと

何度 否定しようが 喚こうが

何一つ 変わりゃしないのは

分かってたはずなのに・・・




           1


「え?  なんだって?」

大きく見開いた目がキラキラと部屋の灯りをはじく。
やや 大きな声をあげてしまった自分に舌打ちをしながら
先を促すようにティキは 黙った。


「ホラ 一昨日の夜でしたっけ?
 ミックさん お迎え付きでラムベル子爵の私邸に
 泊まりに行ったじゃないですか

 それで オレ もうそろそろなのかなって
 思ったんですよ
 ラムベル子爵の申し入れを
 受けるつもりなんでしょ?」


「何 言ってんだよ
 オレは 今 お前が言った
 昨夜のモルドル街の事件の話を聞いてるんだぞ!」

「あ〜あ・・ それか
 でも アレは 関係ないじゃないですか
 オレらホストに あんな血生臭い奇妙な
 大量殺人事件なんて

 それより オレは ミックさんが
 ラムベル子爵の愛人になるのかって方が
 何万倍も興味ありますからね」


「・・・ なんでオレが あんなヤローの愛人なんかに
 なんだよ・・・ジョーダンじゃねー」

「だって 泊まったんでしょう?
 凄かったんじゃないですか?」

「バッカ!!!」

ティキは力任せにホスト仲間のジェスの頭を張り倒した。


「オレはホストでも 男には身体は売んねー主義なんだよ!
 覚えとけ!」

「え〜・・・
 でも ラムベル子爵は きっと大事にしてくれますよ
 もう ミックさんに メロメロだし
 勿体無いよな〜・・オレ 代わってほしいくらいだ」

「あんな 変態が好きなら いくらでもくれてやる!」

「犬や猫じゃあるまいし・・・
 しかもくれてやる発言は この場合子爵様がする立場ですよ」

「それより さっきの話 詳しく聞かせろよ
 赤いロンゲの男が どうとかって 言ってただろ?」

「・・・あ〜・・・ 赤いロンゲね
 その大量殺人現場にそのロンゲの牧師がいたらしくて
 それが またやたら ヘンなヤローだったらしいんだけど・・
 全身傷だらけで大量の血にまみれてて
 それでも 立って歩いたって話ですよ」

「全身傷だらけだって・・?」

「噂なんで 分からないけど 部屋中が血の海だったらしいですよ
 良く生きてたな・・・ってか 死なないなってくらいに
 一応そのあとセントラル病院に入院はしたみたいですけど」

全身の血の気が引いていくのが自分でも分かるくらい
ティキの顔は青ざめて行った。

「大丈夫すか?
 やっぱ 昨夜の子爵様に・・相当・・」

ティキは 何やら別の妄想を掻き立てているホスト仲間のジェスの
頭を再び張り倒して 大急ぎで身支度を整えると
ホストの館を飛び出した。


「ミックさん!!!
 待ってって・・・いったい どうしたんだよ
 これから 営業時間だって言うのに どうするんだよ
 今夜だってラムベル子爵は来るに決まってるのに・・・

 でも ミックさんの あんな慌てた顔 初めて見たな。
 いっつも 冷めたような目してるのに・・・」






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