このお話は 裏ラヴュ闇サイト『陵辱姫 R-18』様に投稿していました作品です。

グロ系の過激なシーンが出て来ますので

苦手な方は読まれない事をお薦めします。




特にお子様は 読まないでくださいねv

































花緑青の庵 はなろくしょうの いおり

                                
by SERUN


風に揺られ サラサラと竹の葉音が耳に心地よく響いてくる。

ココは どこなんだろう・・・

神田は ゆっくりと体を起こして辺りを見回した。

畳の香りが青々と鼻に染み渡る。
シッカリと落ち着いた黒い柱が風情を一層際立たせる
そこは 花緑青の庵



           1


あたりがボンヤリと薄い翠に覆われているようで
神田の意識もなかなかハッキリしない。

見ると自分は白装束を身にまとっていた。
日本人である自分だから 当然着物は身に着けたことがあるとは言え
白装束で休むような習慣はなかった。
神田は自分がどうしてココにいるのかも そしてその前まで何をしていたのかも
思い出すことが出来なかった。
ふと見ると 自分の左胸にあるはずの梵字が消えている。


   どういう事だ・・・オレは夢でも見ているのか。
   思い出さなければ・・いったいオレは 何故こんな所にいるんだ


布団から這い出ようとした時 神田は右足に強く違和感を感じた。
見ると足首にキツク竹の皮が巻きつけられて縛られていた。

「な・・なんだ コレは」

取ろうとしても複雑に編みこまれた竹の紐は そう簡単には
解けそうに無かった。


ザワザワザワ・・・・・

鬱蒼とした竹林は 強く駆け巡る風に煽られて騒ぎ立てているように聞こえる。
部屋から見える中庭の竹林は あたりを埋め尽くす竹林とは一線を隔てて
まるで何かを祀ってある祠のように見える。
神田は 何故かそれが気になって ジッとソコを見ていた。

すると まるで 湧き上がるように 花緑青の祠から滲み出すように
ゆうるりと赤が沸き出て来た。

神田は背筋に冷たいものが流れるのを感じた。

何故だか分からない
しかし
確かに 自分は それを待っていたように思う
そして恐れているようにも・・・
何も記憶もない自分の その体だけが 反応して震え始めていた。

滲み出した赤は やがて風を受けて サラサラと波打つ髪になった。
そしてソコに神田と同じように白装束をまとった細く背の高い男が現れた。


「・・ラビ・・?」

神田は声をかけたはずなのに 肝心の声が出ない。

いったいこれはどういう事なのか
何の冗談なのか
本当は 怒っていつもどおりに問い質したかったのだが
いくら声を出そうとしても どうにもならなかった。。
ラビはユックリと縁側に腰掛けて草履を脱ぐと部屋に入ってきた。

その瞳の色は 中庭の祠の竹のように花緑青に色づいて
まったく生気を感じられなかった。


「ユウ・・・ようやく 起きたのか・・」

ラビは神田の傍らに胡坐をかいて座るとニヤリと笑った。
今まで見たことも無いような下品な笑い方に神田は気持ち悪さを感じた。

   こいつは・・
   ホントに オレの知っているラビなのか
   あいつなら こんな笑い方しないし
   今のオレを見て もっと違うことを言うはずだろう

未だにハッキリしない意識を集中してラビの様子を注視する。
着ている白装束に赤い毛の色が映えてまるで燃えているかのようだ。
肌はそれに反して紙のように白く血管さえも薄く浮かんで見える。

なんの前ぶれも無く 神田はラビに顎を掴まれ唇を合わせられた。
あっという間に進入して来た舌が 神田の口内を舐め尽す。
クチャクチャと下品な音を立てながら 長いこと離そうとしない。
神田は息苦しさに顔を歪めてラビを突き飛ばそうとしたが体ごと抱きこまれて
いつの間にか身動きひとつ取れなくなっていた。

「ぅっぅぅ・・・ぅ・・」

低く呻きながら少しでも離れようと身を捩る。
やっと離そうとした所で神田は思いっきりラビの頬を引っぱたいた。
空気を震わせるように 頬を叩いた音があたりに響き渡る。
それほどの静寂。
ココが 人の住む場所であるとは思えないほどの現実感の無さ。
神田は あらためて周りを見回した。
中庭以外三方は障子に囲まれている。その障子の白さえも翠に
染まっているようにも見える。

「・・・てめぇ・・なに・・しやがる・・」

ラビに口中を舐め回されたせいかいつの間にか声が出せるようになっていた。
それを確かめるように神田は自分の喉をさすってみた。
叩かれた頬に手をやりながら またニヤリと笑うラビ。

「おまえは・・・おまえは いったい誰だ! ラビじゃないな!」

   オレのラビは こんなんじゃない
   オレのラビは・・・オレのラビは・・・

何度も反芻する言葉が やけに空しかった。
いきなりラビの手が神田の頬を打つ。
そのあまりの激しさに足の戒めが無ければ神田の体は布団からはみ出して
そのまま障子まで飛ばされただろう。

頬の痛みも さることながら ラビに思いっきり殴られた記憶など一度も無かった
神田の精神は恐ろしい勢いで崩れ始めた。

恐る恐る振り返ったラビの表情は またニヤリと笑みを浮かべている。


「オレが 誰だって? 
 ナニ言ってるんさ ユウ
 オレは ラビ だよ
 お前の大好きな ラビだ 」

「だったら これは いったい どう言うつもりなんだ!
 こんなフザケタ真似しやがって 許さねーぞ!ラビ!」
神田は心の内に湧き上がってくる恐ろしさを押し殺しながら叫んだ。
そして心のソコからコレが いつものラビであってくれと祈っていた。

「許さねーって?
 それは コッチの言うセリフさ
 その ヤらしい体を ユウは いったい誰に許したんさ」

「・・?・・何言ってる・・・オレが・・なんだって?・・」
ラビの言ってる事が何なのか まるで分からない。

「何人に抱かれたんだよ
 その体で 何人 満足させたんさ?・・」
言いながらラビの表情が険しくなっていく 薄い翠だった瞳は
どす黒い色に変わり始めた。

「オレが? 誰に抱かれたって?
 バカ言うな!!!
 いい加減にしろ!ラビ!
 いくらお前でも こんなフザけたマネ許さねーぞ!」

 ・・と 叫んでから神田は 突然思い出した。
自分が まだ ほんの小さな子供だった頃の事を。






あれは 10年ほど前
まだ 教団に来る前だった。
あたり一面 血の海だった
守ってくれる人間は すべて その血の海の一部になっていた。

「見ろよ・・こいつ すっげ〜上玉じゃねーかよ」

「本当だ まるで人形みてーだな クヘヘヘ・・」

数人の男たちに周りを取り囲まれて逃げる事も出来なくて
あっという間に着ている服を毟り取られて肌と言う肌に歯を立てられ
吸い付かれ舐め回されて そしてそのあと 穴と言う穴に入れられた。
あまりの恐怖に声も出す事も出来なかった。
数日間 その男たちは 順番に 自分を抱いた。
そのうちに誰が声を出させる事が出来るのかの勝負になって
その愛撫も激しいものになっていった。
快楽を ソレと蕾に植え込まれて それでも助け出されるまでの間
声を出す事は覚えなかった。






そしてラビに逢った。
それから いつの間にかラビに心を許した頃に その話をした事があった。

だが それも もうダイブ前の事だったはずだ。
今頃 それも こんな所で ラビが こんな手の込んだやり方をするとは思えない。

ラビは 再び神田を抱き寄せると その帯に手を掛けてスルスルと
手際よく解いていく。

「やめろ!ラビ」
さらにラビは強引に前を開いて布団に押し倒そうとする。
神田はなんとかして逃げ出そうとラビの顔を殴った。
しかしその途端ラビは 容赦なく神田を殴り始めた。
顔から胸や腹 あたりかまわずコブシを打ち込んだ。
神田も必死に抵抗していたが 右足が拘束されていて
思うように動けない。

やがて あまりの激しい殴打に苦しくて横になってしまった。
それを見て やっとラビの動きは止まった。

そして竹の縄を取り出しニヤニヤと笑った。

「これからオレが
 穢れたユウの その体を綺麗にして
 全部忘れさせてやるさ」





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